複雑な長い文を読み解くためのコツ(その1)で、まずは動詞に注目する、と述べました。そこで大切になるのが「その文の述語となっている動詞を見抜く」ことです。
というのも、動詞は「~ing」や「~ed」の形で形容詞として名詞を修飾していることも多いからです。長い文の中にいくつもの動詞が出てきた場合は、まず動詞の形に注目し、形容詞として名詞を修飾している動詞と本来の動詞の働きをしている(述語となっている)動詞を区別しましょう。
例えば、次の文を見てみましょう。
Blossoms exposed to silence and high-frequency waves produced the baseline amount of sugar expected in their nectar.
ここにはexposed, produced, expectedという3つの動詞が登場します。このうちのどれが形容詞になった動詞で、どれがこの文の述語なのでしょうか?
最初のexposedが述語だとすると、主語はBlossomsですが、Blossoms(S)exposed(V)は「花はさらした」となり、何をさらしたのか、目的語がないため、意味が通じません。つまり、ここは主語と述語の関係ではありません。
exposedは「さらされた」という意味の形容詞として前のblossomsを修飾しているのです。
Blossoms exposed to silence → Blossoms (which were) exposed to silence → 無音にさらされた花
次のproducedは述語です。その前のblossoms exposed to silence and high-frequency wavesが主部で、主語はblossoms。 目的語は sugar(さまざまな修飾語を省くと骨格は下記のようになります)
Blossoms ..............produced ......sugar (=花は糖を作り出した)
最後のexpectedが述語だとすると、主語はsugarになり、 sugar (S)expected (V)は「糖は期待した」となり、何を期待したのか、目的語がないため、やはり意味が通じません。つまり、ここも主語と動詞の関係ではなく、expectedは「期待される」という意味の形容詞としてその前のsugarを修飾しています。
sugar expected in their nectar→sugar (which was) expected in their nectar→蜜の中に期待される糖
ここでは動詞の過去分詞形「~ed」を例に解説しましたが、動詞の現在分詞形「~ing」でも同様です。その動詞は述語ではなく、前の名詞を修飾している形容詞ではないか?と考えてみることが大切です。
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